波音が響けば（理）

……あー、うむ。

割と余裕があるな。頑張れば手紙も書けるし、一応結社の退団も可能なようだ。
既に亡き身として、死んでるのに元気に過ごすというのも中々変な感じではあるが。

いや、何が言いたかったかと言うとだな。
……レディ……俺の服……！（そこか）

さて。ここからは背後の人に言及するので、そういうのが嫌いな人はなるべく見ないで頂きたい。
メタな言葉も出てくるのでな。









では、始めよう。


さて、先の戦いから数日経ち、妹も、ぶっちゃけ背後の人もやっとこ立ち直った訳だが。
流石にな、自分の分身が死ぬとな……特に俺は、背後の人と大分似せているだけに死んだ時は衝撃だったようだ。

それはもう動揺する動揺する。嫌な汗が頬を伝う。おぼろげに立てていた諸々の計画が全てダメになったのだ。
関係者諸氏には本当に迷惑をかけてしまった。
……胃が痛い。うむ。
死ぬにしても「覚悟」が出来ていればこのような事態にはならなかったのだろうが。正直、寝耳に水だったのだ。

で、実際の死因だが、先日の方にも記した通り、メガリスの効果「生命讃歌」の意味の取り違えが原因だ。
効果として上げられている

（1）10分間の休憩で、アビリティの使用回数とHPが全回復する（戦闘不能も回復）。
（2）重傷を受けても、能力値半減の効果を受けない。
（3）死亡するようなダメージを受けても、1回までは重傷で済む。

この３つがこの順に並んでいる事。そこから俺は
「重傷を受けてももう一度だけ戦える」と判断した訳だ。

そこが判断ミスだった。
考えられるのは「駅で敗走した時点で既に致死量のダメージを受けていた」か、「屋敷の戦いで肉体凌駕を繰り返している時点で致死ダメージを超えていた」か。


……まあ、こればかりはどの程度で死ぬのか分からないしな。
分かったのは生命讃歌は「１度の戦闘で死なない」という程度の保険でしか無いと言う事だ。

山に挑むのであれば、心して頂きたい。
効果が薄いとはいえ、生命讃歌無しでの戦いだ。これ以上、俺の元に生徒を送るような真似はなるべくよして欲しいものだ。


さて。
魂の絆、どうしたものか……妹には渡せないしな（ぇ